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メールマガジン技術士合格への道 2004年 第1回
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本マガジンは、1999年の口頭試験以来、休眠しておりましたが、技術士合格への道研究所の5年間の指導実績から得られた知見を紹介するため、本年度口頭試験から再開します。
さて、これまでみなさんは、準備期間を含めて約1年間という長丁場を経てきたわけですが、いよいよ来週は合格発表です。最難関の筆記試験を合格した方は最後の峠にさしかかることになります。この峠を無事越え、栄光をつかむためには用意周到な対策が必要です。残念なことに例年約1割の方が不合格の憂き目にあっています。しかし、試験には、受験技術が伴うものです。試験のねらいに対する傾向と対策を十分に行えば、恐るるに足らないと言えます。本セミナ-口頭試験編ではこうしたテクニックをお届けします。口頭試験編は全7回を予定しております。まず、今回は口頭試験の概要についてです。
口頭試験とは
技術士口頭試験は技術士第二次試験の筆記試験合格者に対して12月上旬から中旬にかけて実施されます。この試験は、筆記試験を補完するものであり、技術者としての基礎知識やや専門分野における最近の動向についての専門的知識の深さとともに、質問に対する技術表現能力を問うものでです。試験官は、受験申込書に記載された経歴、業績と答案とを対比させながら質問を行い、これらの質問、応答を通して技術士としてふさわしいかどうかを判定します。具体的には、次のような出題傾向があります。
●筆記試験で書いた論文の内容が実績に基づいているか
●クライアントに対するプレゼンテーション能力があるか
●取り組み姿勢(自分の知らない事項でも)が前向きであるか
● 他人を説得できるか
● 自らの技術的提案を正当に主張できるか
口頭試験は以上の点が複数の試験官によって試される試験です。
また、この試験には虚偽の業績を判別する役目もあります。すなわち受験者の中には他者の業績を自分の業績として論述し、立派な論文を創作している例もなくはない。これは受験申込書についても同様です。しかし、こうした受験者に対して、試験官は巧みな質問で見破るのです。口頭試験では虚偽や小手先の技術,駆け引きは通用しないことを肝に銘じなければなりません。
口頭試験の本来の目的は、以上のように技術士の基本的なスキルである技術力、表現力、折衝力等を判定することにあります。これらの能力は、普段の業務において各自が発揮しているものです。このため日常の業務においてクライアントに対して誠意を持って、真摯に対応することが技術士としてのスキルを高めることになり、一番の受験準備となります。
この口頭試験に合格しない限り,技術士第二次試験の合格通知はもらえないのであり,筆記試験と同様,東前の学習と綿密な情報の収集等の準備が大切です。また,このような事前の準備を十分に行うことにより,あがりやすい口頭試験に自信を持って臨めます。
口頭試験の合格率
筆記試験に対して、「口頭試験は形式だけの試験である」と考え、筆記試験に合格すると最終的に合格したかのように思う人が多いようですが、現実は違います。例えば平成9年度から15年度にかけての建設部門の状況を見てみましょう。平成15年度の口頭試験の合格率は90.1%であり,実に例年数100人の方が不合格となり涙を飲んでいます。さらに細かく年度別に見ると、
平成9年度
93.5%
平成10年度 92.6%
平成11年度 90.8%
平成12年度 92.7%
平成13年度 89.6%
平成14年度 93.1%
平成15年度 90.1%
このように毎年100人のうち7〜10人が不合格となっています。
次に平成15年度の建設部門の選択科目別に見てみると
土質・基礎 88.1%
コンクリート 82.0%
都市計画 86.7%
河川砂防海岸 92.2%
港湾・空港 100.0%
電 力
100.0%
道 路
93.3%
鉄 道
100.0%
トンネル 94.3%
施工計画 94.6%
建設環境 88.9%
このように港湾・空港、電力、鉄道などの科目に関しては筆記試験に合格した段階で最終的な栄冠を勝ち得たと言えますが、受験者数の多い選択科目では合格率が厳しく、100人のうち最大18人もが不合格の憂き目にあっている状況です。くれぐれも口頭試験の合格率が厳しいことを再認識して、受験準備を始めることをお勧めします。
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